ファッションを通じて
奥深きミニマリズムの
世界へと誘うブランド

ヨーロッパで磨かれた《uemulo munenoli》という無二の世界観

2017.12.26 Tue

来年2018年の5月初旬までドイツのフランクフルトで《Jil Sander(ジル・サンダー)》初の回顧展が開催されている。
《Jil Sander》と言えば、「ミニマリストの女王」という異名の通り、鋭いカッティングによって生み出されるシンプルでありながら建築や彫刻を思わせるフォルムとそれを実現するために追求されたテキスタイルなどによってファッション界に一時代を築いたデザイナーだ。本人がデザインを手がけていた時代を知らない方でも、 Christian Diorを経て現在はCalvin Kleinのチーフ・クリエイティブ・オフィサーを務めるRaf Simonsが、以前クリエイティブ・ディレクターを務めていた言えばピンとくる人もお多いのではないだろうか。
(ちなみに、現在のJil SanderはOAMCのデザイナーであるルーク・メイヤーと元Diorのルーシー・メイヤーの夫妻が手がけており、素晴らしいコレクションを展開している。)

そんなビッグメゾンで、デザインを担当していた日本人がいることをご存知だろうか?
《uemulo munenoli》のデザイナーである上榁氏は、Raf Simonsが手掛けていたJil Sanderなどでデザイナーとして研鑽を積んだ後に、日本に帰国し自身の名を冠したブランドを立ち上げた。
《uemulo munenoli》は、シャツだけのブランドとしてデビューコレクションを発表したが、前述したJil Sanderのミニマリズムを継承しながらも、そこに彼なりの捻りを効かせたデザインは日本人離れしていると言っても過言ではない。

昨今のVetementsフォロワーによるストリート一辺倒の流行には少々胃もたれ気味であるが、日本にデザイナーの「イズム」を感じられるブランドが少ないことはそれよりも寂しさを感じるのは私だけだろうか。

シンプルは、ただ単純なのではない。意外と伝えるのは難しいが、シンプルで美しいものを作ることほど難しいことはない。逆に、○○風の上部だけをなぞったような服なら誰でも作ることが出来るこの時代に、《uemulo munenoli》はディレクターやスタイリスト的な作り手ではなく、デザイナーらしいデザイナーと言える。

売れることは悪いことではないが、このように自身が理想とするモノ作りと真摯に向き合う姿勢を貫くデザイナーがいることを、そして彼がどんな服をデザインしているのかを一人でも多くの人に知って欲しいと思う。(そして、願わくばメンズのシャツも作って欲しい…。)

Boiceでは、2017AWシーズンから取り扱いを開始しているが、ブランドの代名詞とも言えるシャツが映える2018SSシーズンも是非期待して欲しい。

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