日用品として洋服を
使ってもらいたい
という想いが強い。

INTERVIEW with《KENJI HIKINO》Vol.1

2017.12.25 Mon

Q. Boiceの立ち上がりシーズン(2017AW)から取り扱いを開始したわけですが、お二人はもともとお知り合いだったそうですね。どういったきっかけで親交が始まったのでしょうか?

引野:僕の友人で大阪を拠点に活動しているプロダクトデザインブランド《Proef》ディレクターの五十嵐君と食事に行った時に、五十嵐君が小林さんと吉田くん(《KeisukeYoshida》デザイナーの吉田氏)を連れてきてくれてお会いしたのが最初ですかね。

小林:そうですね。最初は自分一人で行く予定だったんですが、仲間がいたほうが心強いと思って吉田くんを連れて行ったんですけど、その時に初めて引野さんにお会いして、その後は展示会に伺ったり、良く行くショップで引野さんの服は拝見していたので、今回僕がBoiceの企画に参加することになって真っ先に声をかけさせて頂きました。

引野:食事をご一緒させて頂いたのも昨年とかなので、知り合ってからそんなに長いわけではないですが、小林さんはバイイングをしていたわけではなかったので、まさかこういった形で関わることになるとは思ってもいませんでした。逆に下心がなかったのが、良かったのかも知れないですね。笑

Q.小林さんが《Kenji Hikino》の服をBoiceで取り扱いたいと思った理由や引野さんの服作りについて気になってるところはありますか?

小林:まずは、僕も含めて服を好きな人間から見ると引野さんの経歴にはフックされますよね。僕は、大学の頃からアートのような世界観でクリエーションをされている《Cosmic Wonder》の服が好きでしたし、そういったブランドは他にはなかったと思うので、そこでブランドに関わられていたという引野さんが創られているものや引野さんに自身ににも興味を持ったきっかけです。

引野:ブランドのことについては多くを語ることは出来ませんが、《Cosmic Wonder》と《Taro Horiuchi》は、どちらも洗練された美しい価値観を持つブランドであり、そこでコレクション制作に関わらせて頂いたことはとても貴重な時間でした。

小林:なぜ、その二つのブランドにいこうと思ったんですか?

引野:《Taro Horiuchi》は、学生時代、アントワープ王立アカデミーのHPをよく見ていて、太郎さんが学生時代に作られていた作品をネットで見て、すごくかっこいいと思ったのがきっかけでした。自分は大阪の文化服装学院に行っていたのですが、デザインという部分ではあまり納得していなくて、自分が尊敬できるデザイナーの下で勉強したいという気持ちが強かったので、連絡先を探して連絡してみたらちょうどパリから日本に帰ってくるタイミングだったこともあって、返信を頂きましてまだデビュー前でしたが東京でお手伝いさせてもらうことになりました。

小林:次のシーズン(2018ss)Boiceでも《Taro Horiuchi》も取り扱いが始まるのですが、展示会に伺った際にお二人の雰囲気が似ている気がしました。整然としてしている感じというか。引野さんは、服を作る時にどのようなことを意識しているというか、大切にされているんですか?

引野:僕は日用品として洋服を使ってもらいたいという想いが強く、「用の美」という考え方を大切にしています。生活の中でどのように使ってもらえるのかことから考えはじめます。そこから、形や素材、色をどうするのか熟考していきます。人が服を着る時、その服を着て誰かに会うこと、つまり誰かに見られることが前提になるので、人が見て心地の良いバランス感でなくてはいけません。自分は男なので女性の服を着ることは出来ないので、知人や友人、うちの服を購入してくださるお客様のことを考えて、このデザインは彼女なら着れるかどうか様々な観点から考えていきます。

小林:引野さんの服は、エレガントというか、リアルクローズではあるんですがカジュアル過ぎずに品があると感じているのですが、男性デザイナーがメンズではなくレディースの服を作るのは引野さんの中でどういった意図というか、何か理由があるんでしょうか?

引野:そもそもファッションに興味を持ち始めた頃は、スタイリストになりたいと思っていました。と言うのも、それまで服に限らずモノ作りをしたこともなくて、親に服をやりたいって話した時に、「あなた、モノ作りなんてしたことないじゃない」と言われて、モノを作らないファッションの仕事を考えた時に、当時の僕が行き着いたのがスタイリストでした。 High FashionやDazed and Confusedなどのファッション雑誌を見てスタイリストに対して憧れもありました。そんな時、バイト先の服好きの友人がレディースのコレクション雑誌を持ってきていて、そこに掲載されていたYohji Yamamotoのレディースコレクションを見て衝撃を受けました。真っ黒でメンズ服のような大きなシルエットの服を女性が着て歩いているのがとても格好良く見えて。それまでは、ファッション雑誌を見る時は自分が着ることを前提に見ていたのですが、それを見た瞬間に「これがやりたい」と決意して専門学校に行こうと決めました。

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