オーダーメイドのシューズデザイナーが手がける
アノニマスなプロダクト《KARIBAKI》の魅力に迫る

最初は「えっ、そっち?」っていう感じで少しショックを受けたくらいでした。

2018.03.14 Wed

小林:お忙しい中、お時間いただいてありがとうございます。以前に伺った板橋の工房も雰囲気のある場所でしたが、こちらの新しいアトリエも素敵ですね。

横尾:ここに新たにアトリエを構えて間もないので、まだ少しバタバタしているのですが、やっと少し落ち着いてきたところです。靴作りの学校は板橋の方で行っているので、今も行ったり来たりはしているのですが。

小林:今回、BOICEでは2018ssシーズンから板橋の方に伺って最初に拝見したKARIBAKI》をお取り扱いさせて頂きます。KARIBAKI》は横尾さんがメインで展開されているオーダーシューズのラインとはかなりテイストも作り方も違うと思うのですが、《KARIBAKI》はどういった経緯で誕生したのでしょうか?

横尾:以前にロンドンで仲間(The Old Curiosity Shopの木村大太氏など)とショールー ムを借りて展示会をしている時に、たまたま日本のセレクトショップ(代官山のEliminator)バイヤーさんが見に来てくださったのがきっかけで、靴を作る時のサイズ確認用だった靴を製品化することになったのが最初ですね。

小林:最初から《KARIBAKI》という商品を作ろうとしていたわけではわけはなかったんですね!KARIBAKIを製品化したいという話があるまで、ご自身でサイズ確認用の靴に可能性があると感じたことはあったんですか?

横尾:全くありませんでしたね。笑 もちろん、ロンドンの展示会も制作した靴の販売が目的でしたし、「えっ、そっち?」っていう感じで少しショックを受けたくらいでした。今では KARIBAKI》は《KARIBAKI》で色々なスタイルに合わせやすいので良い物だと思っていますが、当時は思ってもみないことで驚きました。

小林:それは、そうですよね。笑 こちらのショールームにあるオーダーシューズはもちろん素敵なのですが、価格を考えると誰でも購入できるものではないですし、 KARIBAKI》のスタイルを選ばないアノニマスな雰囲気もとても魅力的ですよね。同じ方が手がけているとは思えないくらいです。

横尾:ありがとうございます。私は、デザインだけではなく制作までを行っていますし、 デザインも制作のどちらの工程も好きなのでオーダーシューズを手がけているのですが、その中から生まれた《KARIBAKI》は自分でも面白い製品だと思います。

小林:先ほど少しお話されていたThe Old Curiosity Shopの木村さんとはどういったご関係なのでしょうか?

横尾:木村大太とはイギリスのコードウェイナーズというシューズデザイン学校の同期なんです。彼以外にも、《QUILP》や《KIDS LOVE GAITE》など海外の展示会に一緒に参加したりしていたシューズデザイナーの方とも交流がありますね。

小林:そうだったんですね!木村さんも含め、皆さん横尾さんと同じような形で靴を作られている方が多いのでしょうか?

横尾:実際に私のようにハンドメイドで作る人は少ないですね。靴作りは、デザインと制作が結構はっきり分かれていて、デザインがメインの方は作ることは出来ない方が多いですし、その逆も然りです。作ることがメインの方は職人気質というか、作ること自体にこだわりがあるので、デザインのことについてはあまり興味が無い方が多いかもしれないですね。

小林:そうすると横尾さんのように、デザインと制作を両方されている方はかなり稀なんですね。どちらもされている方が多いのかと思っていました。

横尾:私の知る限りではデザインと制作の両方を一人でやっている人はほとんどいないですね。その分大変ではあるんですが。笑

小林:ただ、作り方の知識があった方がデザインの幅が広がるようにも思いますが、そういうものではないのでしょうか?

横尾:逆に知らないから多少無茶なデザインが出来るということもあるみたいですね。ある程度構造が分かっていると絶対に何が出来て何が出来ないかであったりなど、最初からやらないことが出てくると思うので。ただ、私は分かった上で無茶をしたいタイプなんです。笑

小林:そこは無茶するんですね。笑 そのあたりはさすがですね。 現在、横尾さんはオーダーシューズのデザインと制作をメインに活動されていらっしゃいますが、ファッションブランドのコラボなど《KARIBAKI》とは違った方向でやってみたいことなどはありますか?

横尾:ファッションブランドと一緒にというのは、知人といつかやりたいねというくらいの話はしているのですが、すぐにという感じではないですね。今はオーダーシューズと KARIBAKI》の中間あたりの位置付けになるセカンドラインやアクセサリーを作ってみたいなと思うことはありますね。

小林:セカンドラインも見てみたいですが、アクセサリーは意外で面白いですね!横尾さんがどんなアクセサリーを作るのか見てみたいですし、もし実現したら是非BOICEでも取 り扱いさせて頂きたいです。笑 作られるとしたら、素材はやはりレザーですか?

横尾:そうですね。実は以前に靴を気に入って下さったファッションブランドからの依頼で、レザーのブレスレッドなどアクセサリーを作ったことはあるんですよ。

小林:すでに作られたことがあるんですね。靴や服と違ってアクセサリーはあまりサイズ に囚われることが無いと思うので、そういった意味でもいいですよね。

横尾:サイズに縛られないのは大きいですね。普段は一人一人違う足の形に合った靴を作っていますし、それとは全く違うので逆に興味が湧いてくるんです。

小林:普段メンズのシューズを作られているので、ユニセックスやレディース向けのデザインも楽しみですね。靴に関して言えば、コードウェイナーズではレディースの靴のデザインを勉強されていたのでしょうか?

横尾:レディースが多いのですが、デザインを中心に学んだ後に靴作り、特にメンズの靴作りを学んだこともあって自分の中ではメンズがベースになっているので、自分で履かないということもありますが、例えばレディースでもピンヒールなどは作ろうと思えないです。

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