コンテンポラリーとノスタルジーが交差して生まれる新しいワードローブ。《PULETTE》デザイナー郡司杏さんへのインタビュー【前編】

「一番気をつけているのは、着る人がストレスを感じないと言うことですね。」

2018.05.02 Wed

BOICE:郡司さんが《PULETTE》というブランドを立ち上げるまでの経緯からお聞かせ頂けますでしょうか?

郡司:まず、会社として《STILL BY HAND》というメンズブランドが軸としてありまして、その《STILL BY HAND》でデザイナーを務めている柳と以前から仲良くさせて頂いていたんです。私自身は、昔からファッションデザイナーになりたいと思っていて、学校で服飾デザインを学んだ後に企業でデザイナーの仕事をしていたのですが、将来的にどうしようかと考え始めた時に柳からうちでデザインしてみないかと声をかけて頂いたことがキッカケでブランドを立ち上げることになりました。

BOICE:ブランドのコンセプトなどは、以前から考えていたことがあったのでしょうか?

郡司:言葉として明確に考えていたということではないですが、自分が好きなものをベースにしたいということはありました。私の場合は、それが昔からお父さんやお母さんの洋服を借りて、そこに現代的なエッセンスを加えたりアレンジしたりというのが原体験としてあったので、そういった服を作りたいと思いました。そこから、「お母さんのクローゼットにあるような服」という《PULETTE》のコンセプトに繋がって行きましたね。

BOICE:ファッションデザイナーになりたいというのは、幼少の頃から一貫していたのでしょうか?

郡司:もとを辿ると最初は絵が描くのが好きで、ずっと絵を描いている子供だったんですね。そして、物心ついた頃にはお洋服を着ることも好きだったので気づいたら洋服の絵を描くようになっていて、洋服を作るにはどうしたらいいんだろうと考えた時に、デザイナーになれば作れるんだということがわかってからは、デザイナーになろうと思っていました。それが小学校の頃だと思います。

BOICE:「絵を描く」ということが最初にあるんですね。以前にお話を伺った《KARIBAKI》というシューズブランドのデザイナーの方も同じことを仰られていたので作っているものは違ってもデザイナーさんの共通点があって面白いと感じました。洋服が好きになったきっかけとしては、古着であったりデザイナーブランドであったりどういう影響があったのでしょうか?

郡司:先ほどもお話したように、一番大きな影響は両親が着ていたものですね。お父さんが被っていたニット帽やスキーの時に着ていたモックネックのカットソーをVネックから覗かせている着こなし、お母さんが着ている何とも言えない花柄や幾何学模様だったり、シンプルだけどニュアンスがあって可愛いものや着こなしは惹かれていましたし、印象に残っています。

BOICE:お話を伺っていると郡司さんのご両親はとてもお洒落だったんだろうなと想像してしまいますね。

郡司:どうなんでしょうか。笑 ただ、小さい頃からよく海外にも連れて行ってもらっていたので、例えばリゾートに行ったらサーフブランドなどの洋服を買ってもらったりというようなこともあって、そこから洋服が好きになっていったというのもあるかもしれないですね。

BOICE:自分の育った環境と違いすぎて羨ましいです。笑 

郡司:そんなことはないと思いますよ!ただ、思春期の頃などには、みんなと同じものは嫌だけど、あまりにも違うのも嫌ということもあって、両親が良いと言うものから離れて、好きな音楽やアートの影響を受けたファッションをしていた頃もありました。

BOICE:どういったカルチャーやアーティストに影響を受けていたんでしょうか?

郡司:ちょっと恥ずかしいんですが、中学生の頃にHIP-HOPが流行っていた時期だったので、そういったカルチャーの影響を受けたり、ローリン・ヒルのMVを観て格好いいなと思って憧れたりしていました。

BOICE:以前、BOICEのローンチを記念したポップアップ開催時にDJをプレイして頂いた大塚浩子さんも、「ファッションも含めて影響を受けたのはローリン・ヒルだった」とお話されていて、影響力の大きさが伺い知れますね。《PULETTE》のコンセプトにもなっているお母さんのクローゼットにある服は、現在のクローゼットもあるのでしょうか?

郡司:今のと言うよりは、自分の記憶の中にあるクローゼットがインスピレーションソースの1つになっていますね。色の組み合わせ方が上手だなと思うことはありますね。

BOICE:そうした背景で作られる《PULETTE》の服は、実際に手に取ってみても素材へのこだわりも感じられて素敵だと思いますが、服をデザインする時に、最も気を使っていると言うとどういったところでしょうか?

郡司:一番気をつけているのは、着る人がストレスを感じないと言うことですね。着るのに苦労する服だと、最終的に着ることがなくなってしまうと思うんです。長く着て欲しいので、細かいところだと袖の通りやゆとりの取り方などには細心の注意を払っています。例えば、2018ssシーズンのアイテムで、BOICEさんでもお取り扱い頂いているリブニットは体のラインが出過ぎないように気を付けています。PULETTE》はセクシーなブランドではないので、タイトフィットすると少しストレスを感じてしまう可能性があるため、「ゆとりがありながらシルエットはキレイに見えるライン」を試行錯誤しながら作っていますね。

BOICEBOICEでは各バイヤーが自分自身でも着たいと思えるかどうかことに重きを置いてバイイングしているのですが、《PULETTE》が思い描く女性像と言うとどういったイメージがあるのでしょうか?

郡司:一言で言うと、「自分がある人」でしょうか。どう表現するのが良いかわかりませんが、例えば一人で好きな音楽を聴いたり、美術館にアート鑑賞に行ったり、ドライブに出かけるなど、どんなことでも良いのですがしっかり自分を持って時間を使っている人に着て頂けると嬉しいですね。

後編に続く

《PULETTE》 2018 ss Colection
《EARIH》 2018 ss Collection
《FILL THE BILL》 2018 ss Collection
「幸運」の象徴を身につけるアクセサリーブランド

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